世界が認める隠れたビジネスツール、それがシルクスクリーン。
シルクスクリーン印刷って?
まだシルクスクリーンという言葉すら知らない人がいるかもしれないので、簡単に伝えておきましょう。
シルクスクリーン印刷とは縦横に細かく編まれた繊維にデザインをのせて、インクを使い布や木材、プラスティック、ガラス、鉄などあらゆるものに正確に細かく印刷ができる印刷の技術です。
もともとの歴史は日本の、紙型いわゆるステンシルと言われています。もともと、日本人が着る着物などのデザインを印刷する時に使われており、その細かさと技術の高さが海外に持ち込まれ発展してシルクスクリーンになったと言われています。
世界的ブランドエルメスも認めるシルクスクリーンの高いポテンシャル
今私たちが学んでいるシルクスクリーンはその実用性やビジネスの観点からも、あのエルメスですら納得し現在でもその技法を磨き続けるのは、やはり合理的なところだけではなく色々な観点から高いポテンシャルがあることを見抜いているところにあるでしょう。
1951年エルメスはそれまで使用していた、木版画でのスカーフの制作から現在も使用するシルクスクリーンの技術を使いデザインを仕上げるようになり、発色やデザイン性が格段に上がることにより、更にブランド力を高めることができるようになったそうです。
シルクスクリーンの原理は単純なんですけどね...
なんでこんなに単純な原理の技術が、100年も前からそして今でも、世界中の私たちの見えない最前線で使われるのかが世界的に有名ブランドがシルクスクリーンのポテンシャルをそのまま証明してくれているような気がします。
やはりシルクスクリーンの素晴らしいところは、デザインのマスター原版を自身にて作成することができ、それにより同じものを沢山生産できてしまうコスパ力。
製版するのにもちろん技術は必要ですが、特にコスト面では最初にマスター原版を作成してしまえば、刷れば刷るほどコストが下がっていくので、その可能性は計り知れないということがわかってくるはずです。
毎回、使うたびにコストがかかる一般的なものとは違い、アナログながら使うたびにコストが下がる、シンプルだけど納得できるところ。
実際にエルメスの職人がシルクスクリーン印刷を見せてくれる
エルメスは世界中で自分たちのブランドがどんな感じで職人の手仕事により作られているかを見てもらうためにアトリエを開催しています。(日本では2018年以降は未定)
シルクスクリーン印刷はエルメスのスカーフ等で使用されていて、シルクスクリーン印刷職人とシルクスクリーン製版職人の職人さんが熟練の技術をお披露目してくれるます。
世界中のエルメスファンのみならず沢山の人たちが、職人たちの細やかな技術に魅了されていて世界中の方たちがその素晴らしさに改めて魅了されているようです。
その中でも、シルクスクリーン印刷のデモンストレーションは一番の見せ場のようで、トトキリのブログに来ているシルクスクリーンプリントフリークはご存知のように、印刷が出来上がる時の皆さんの”お~っ”はやはり世界共通ですね。
How Hermès silk scarves are made
最後に
世界中にファンがいるエルメス、それらにテキスタイルデザインを仕上げるのがシルクスクリーン印刷。そして私たちが学んでいるのも同じシルクスクリーン印刷、シルクスクリーン自体のポテンシャルは計り知れない事、あとはそこに私たちのアイデアをインプットしていく事がその可能性を広げるはずです。
どんな分野でも、ものごとのベースとなる事を知った人が、それらを応用して自分たちの可能性を広げていけることが出来ると思います。そういった意味で、実はシルクスクリーンはあらゆるものの、”デザイン”のベースにあり続けているのです。