【自宅で学ぶシルクスクリーン印刷大学】紗張り カリキュラム②/11
さあ、2コマ目の授業の始まりです。
今回は紗張り(メッシュ張り)の授業です。
紗張りとは何か
シルクスクリーン印刷の肝、いわゆるメッシュと言われるものを
以下の写真のようにアルミ枠に張り合わせる作業です。
この授業を学ぶ事によりあなたも以下の写真のように出来るようになります。
トトキリも自宅で紗張りをする時は同じやり方でやり、露光の失敗などは
ありませんから、これらのやり方、道具を全てを公開しておきます。
効率的にコストを抑え自宅でも簡単にそして最も重要な
後工程で失敗を起こさないようにクオリティーの高いやり方で
仕上げれるやり方を伝授しますのできっちり学び、自宅でやってみて
自分のものにして下さい。
アルミ枠・メッシュ以外は道具もお近くのホームセンターで揃えれるものを
選定していますので手軽にできるようになっています。
メッシュの種類
メッシュは細かい繊維が縦横に折り重なったもので、その細かさを一般的に番号で呼び
ます。メッシュカウントとも言われる時もあります。
一般的に80~200メッシュを用途に合わせて使い分けます。
・80 デザインが細かくない、べた塗りの部分が多いデザインに適しています
・100 一般的によく使われるカウントで幅広いデザインに適しています
・200メッシュ以上 細かな表現を行う時に使用するカウント
一般的なコットンのTシャツに印刷する場合はどのメッシュを使いますか?
トトキリは一般的に100メッシュぐらいを使用してTシャツプリント等を行っています。
また細かなデザイン表現が必要なシルクスクリーンプリントの高い技術である網点印刷
では200メッシュ以上を使用したりもします。プロの方はデザインや使う素材により
メッシュを使い分けています。
紗張りに必要な物
※以下の道具は自宅近くのホームセンターでも仕入れたりする事が
できるものですが、アルミ枠やメッシュはネットから容易に買えそうなところを
ピックアップしてみました。
・アルミ枠
紗張りの中で重要な道具
https://premiumt.jp/product/alum-frames
・G17ボンド
金属用のボンドを使用。
ワンポイントアドバイス(塗ったら、完全に乾かしてメッシュを貼ったほう
がやりやすいです)
※トトキリは紗張り作業に入る一日前にフレームにボンドを塗っておいて、
翌日完全に乾いてる状態で紗張りをします。経験上、ボンドが完全に乾いている
状態で張った方がよりやりやすいからです。
・木材
アルミ枠の縦横に合わせた長さでカットしてもらえば尚いいでしょう。 縦横用、計4本。(なんでもいいですが、参考になる木材の写真を以下に貼り付けます)
ワンポイントアドバイス:木材はメッシュを挟む辺の所に滑り止めで簡単にひっかき傷などを入れておけば強く引っ張ってもメッシュがずれないですよ。
・クランプ
どれでもいいですがサイズ感だけは伝えておきます
3個必要です。
・ハサミ
・水切り
・安いアイロン
ワンポイントアドバイス:使用する際は水を入れないで、温度は中で使用
・メッシュ
100メッシュを使用。
以下にシルクスクリーン印刷用のメッシュが買えるリンクを貼り付けておきました。
通常の抜き印刷をする場合はメッシュサイズは
100メッシュ~120メッシュが最適でしょう。
ワンポイントアドバイス:木で挟むための余分な所を残してカットして用意しておく
※最後までこのブログや動画を見て自分で実際にやればその重要性も更に分かります。
最初はケチらず少し余分にメッシュをカットしましょう(10cmちょっとぐらい)
私は初めのころは余分な所を残さずにカットしてよくメッシュを無駄にしましたので
皆さんはその失敗をいかしてほしいです。
紗張りのやり方
①アルミ枠にG17ボンドを塗っていく
枠にボンドを塗ったら、私は1日しっかりと乾かしてから次の工程に行きます
どうしても急ぐ人はヒートガンやドライヤーで乾かし、触った時にボンドが
手につかないぐらいに乾かしてください。
②アイロンを用意する
設定温度は中。
水は入れずに、スチームは使わない。
③メッシュを圧着していく
1番をまず圧着。
写真のようにメッシュをセット(メッシュは枠に対して余りの部分が必要)して、
1番と2番が交わる角を1点だけまず圧着。
メッシュを軽く引っ張りながら残りの1番の部分を圧着していく。
この時、メッシュは写真のように必ずあまりの部分を残しておく事
(後で木材をでメッシュを挟むのに必ず必要になりますので)
続いて2番も軽く引っ張りながら残りの部分を圧着していく
以下写真で手順を表示していきます
①と②を圧着したら、次に3辺目を圧着していきます
木材をメッシュの下に敷き、もう一つの木材で挟み込みます
メッシュの下に一つ目の木材をを敷き
二つ目の木材をメッシュの上に敷いて挟み込みます
次に左上の角を 軽くクランプでアルミ枠を固定します
そしたら、木材を二つのクランプを使って、しっかりと固定します
(テコの原理でメッシュを強く引っ張る為に、強くクランプで締め付けておく事)
※まだこの時は左上のクランプは軽くとめておいた方がやりやすい
ここから以下はテコの原理の部分
詳しく解説します。
貼り付けの際の注目ポイント
メッシュを貼り付ける時、一番のポイントが木材でメッシュを挟んで引っ張る時
そのポイントをクローズアップしておきましょう。原理はてこの原理ですから、
このやり方でその原理が一番シンプルでかつ有効になるポイントは写真で
押さえておきましょう。
-メッシュを引っ張る前の状態-
まだ木材が机の上に乗っているのがわかりますね。これでは力を均等に強く与えて引っ張る事は出来ません。
-メッシュを引っ張る時-
木材が机から落ちたのが分かりますね。これで木材が机にあたる点を利用して、てこの原理を使うことが出来ます。これにより、端から端まで均等に強い力で、メッシュを引くことが出来てその間にメッシュを貼ることが出来ます。
クランプで挟んだ木材を力強く手前に引きながら、霧吹きで圧着する部分に水を軽くか
ける。
それでは、手早くアイロンで圧着をしていきます。
残りの1辺も同じように圧着すればOKです。
最後に枠から余ったメッシュを四方すべてカットして終わりです。
出来上がり
これで、カリキュラム②の紗張り(メッシュ張り)は完了です。
このやり方ですれば、アルミ枠のサイズ大小関係なくコストの安い
木材を買い足すだけでプロ級の仕上げで紗張りが出来上がり
ますので是非真似してみて下さい。
更に以下にYoutube動画でも解説を作っていますので
動画を何度もみて自分のものにしてみて下さい。
今後も授業動画UPしていきますので、チャンネル登録よろしくね
紗張りの動画
自宅で出来るシルクスクリーン印刷大学